野島幸一さん
―釣り客から漁師見習いへ―
大原漁港へは、以前から頻繁に釣りに来ていました。釣りが好きで、そこから海に関わる仕事がしたいと思うようになり、釣り客としてお世話になっていた釣り船のオーナーに漁業がしたいと打ち明けました。
するとそのオーナーが快く話を聞いてくださり、漁師見習いとして働かせてくれることになりました。
―一人前になるためには―
漁業というのは、簡単に始められるものではありません。
漁業組合の組合員になるためには、他の組合員に認めてもらえるような、ある程度の実績が必要です。そこで、結婚したばかりの妻と2人で、平成17年にいすみ市へ引っ越し、4年ほどオーナーの元で修業したあと、独り立ちすることができました。
―不安はあるけれど、海が好きだから―
最初は独立することができるのか、漁師として生活していけるのか不安で、精神的に厳しい時期もありました。
現在は釣り客を乗せる釣り船をメインに、お客さんがいない時には漁にも出ていますが、生活は決して余裕があるとは言えません。
漁船を持てば維持費もかかりますし、時間が経てば壊れて修理も必要になります。
けれど、やはり何といっても海が好きなので、できる限りはこの仕事を続けていきたいと思っています。